大祓い神事 12月31日大晦日
大祓は古代より6月の晦日と12月の大晦日に半年の罪や穢れを祓い除く儀式として行われてきました。
当社では12月の大晦日に合わせてお人形(ひとがた)をお配りし、皆様が厄を移したお人形を大晦日23時にご祈祷致します。
大祓は宮司とともに大祓詞と呼ばれるものを神前に読み上げます。本年の参拝をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

古代においては、都の朱雀門という大内裏正門の前に、親王・諸王以下百官の男女、またその周辺の里人などが集まり、中臣氏によって「大祓詞」が読まれ、卜部氏によって罪・穢れが祓われました。この時に読まれた「大祓詞」は平安時代に編纂された「延喜式えんぎしき」巻第八に記載されていて、現在も見ることができます。今日神社で用いられている「大祓詞」は、その「延喜式」祝詞の一部省略し、読み方も少し改めているものが奏上されています。
「大祓詞」現代語意訳
高天原という天上の世界に住んでいるカムロギという男の神様と、カムロミという女の神様が大勢の神
様たちに集まってもらいこう言いました。
「地上にある日本という国を平和に暮らせる立派な国に作りあげなさい」
しかし地上には不平不満を言って反対する神様たちもいて、天上の神様たちと地上の神様たちは皆で何
度も何度も話し合いました。
やがて反対していた神様も理解し、協力してくれるようになりました。
すると岩や木や、葉っぱまでもがこれに賛成し、日本の国は安心して暮らせる平和な国になりました。
そこでカムロギ、カムロミの子孫であるスメミマという神様が天上の世界から雲をかき分け押し分けて、
地上に降りてきました。
スメミマは大きな家を建て、日本の国をもっと立派な国にしようと努力します。
しかし地上に住む人間というものはついつい嘘をついたり悪いことをしたりして罪をつくり悪い心のケ
ガレをたくさん溜めてしまいます。そこでスメミマは罪やケガレを消し去り、清らかにする方法がある
ことを教えました。
それは細い木をきれいに切りそろえて、たくさんの台の上に置き、麻の木の皮を細かく切り裂いてお祓
いの道具にし、神事を行い、お祓いの言葉である「祝詞」を唱えることでした。
こうすることで天上と地上の神様たちが願いをお聞きになり、罪やケガレは一つも残らずきれいに清め
られるのです。
それは、まるで雲や霧が風で吹き飛ばされて消えていくようでもあり、船が海を自由に泳ぐ姿のようで
もあり、森の木々を切るとまわりが明るくなって気持ちまで爽やかになる様子に似ています。
そうやって消えた罪やケガレは神様たちの力で、広い海に流され、海の底に沈められ、そして深い地下の
国に吹き飛ばされて、最後はどこかに行って跡形もなくなるのです。
このようにあらゆる罪やケガレをきれいに消し去り、祓い清めてくださいますことを天上の神様、地上
の神様をはじめとするたくさんの神様がお聞き下さいますよう謹んでお祈り申し上げます。
参考文献 神社新報社発行「親子で読む大祓詞物語」

・大祓人形5体1セット 初穂料五百円
内側にご家族それぞれの氏名・生年月日を記入します。
お人形を開いて身体の悪いところ、良くなってほしいところを撫で、息を吹きかけて閉じます。
ご祈祷の1時間前までにお賽銭箱にあるお人形入れにご返納ください。